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| ●北日本の木造漁船の構造は、丸木船からムダマハギ、さらにシマイハギへと独自の進化をした。特にムダマハギは他の地域では見られない独特の構造である。シマイハギの船を構造船、ムダマハギを丸木船から構造船に至る中間的な船型として準構造船といった言い方もする。 |

| 丸太を一本、そのまま刳り抜いて造った船。木造船の原形といえる。 丸木船と呼ばれる船の中には、実際はいくつかの部材を接ぎ合わせて造られた船もあるため、一本の木で造られた丸木船を「単材刳船」と言う場合もある。 |
| 丸木船を浅くしたような形の船底部材(ムダマ)に、タナイタという波よけの板(タナイタまたはカイグ)を接ぎ合わせ、補強材(アバラ)をつけた構造の船。 青森県沿岸を中心に秋田県能代以北、岩手県久慈以北から北海道南部の地域で磯漁に用いられ、推進具としてクルマガイが用いられるのも特徴の一つである。 |
| ムダマハギの船の船底部材。丸木船を浅くしたような形をしている。 一本の木をそのまま刳り抜いて造られたものもあるが、左右を中心で接合する「チョウアワセ」という方法で造られたムダマが一般的である。また、チョウアワセの中にさらに補助材を入れた「ナカチョウ」や、ムダマの両端の幅が足りない場合付け木をする「コスギ・ツケギ」という方法も用いられる。 |
| シキ(敷)という船底材を中心に、両側にシタダナ(下棚)をつけ、さらにウワダナ(上棚)をつけた構造の船。 シキに左右二枚づつ、合わせて四枚の棚板(タナイタ)を接ぎ合わせることからシマイハギと呼ばれる。 |
| 船底の両端の曲がり部分に「オモキ材」を接合する構造の船。 秋田県能代より南の日本海沿岸地域に見られ、主な例として北陸地方のドブネ、山陰地方のソリコ、モロタ、トモドなどがある。また古くは北国船、羽賀瀬船など北日本海域の荷船に用いられた構造としても知られる。 ムダマハギは基本的に、このオモキ造りの系統に連なるものである。各部名称や接合技法などにおいて共通点も多い。 |
